コミュニケーションに関しては様々な書籍や講座が溢れていますが、その多くは「口下手」であることを弱点として捉えています。

 

実際に口下手な方は人と上手く会話できないことに悩んでいたりしますし、考えていることを上手く言葉に出来ずに悩む傾向にあります。

 

しかし、口下手=コミュニケーションが下手、という考えは間違っています。

 

 

『口下手』を辞書で調べると

 

話すことが不得意で、思うことをうまく人にいえないこと。またそのさま。

 

と出てきます。

 

つまり口下手とは自分の気持ちを人に上手く伝えられない人のこと。

 

口下手の対義語としては

・話し上手

・口上手

・雄弁

など。

 

話し上手、口上手は

言葉で相手を納得させたり、喜ばせたり楽しませたりするのがうまいこと。

 

雄弁は

人を惹きつけるような力強さを持つ、よどみのない優れた話し方。

 

という意味合いがあるそうです。

 

つまり口下手・口上手は、相手へ自分の気持ちを伝えるのが上手いか下手かというニュアンアスが込められている、いうなれば『伝える力のレベル』ですね。

 

対して『コミュニケーション』とは先述したように、意思の疎通・心の通い合いという意味。

 

また、キャッチボールに例えられるとも言いました。

思ったことや感じたことを、言葉や文字などの「言語」、表情や身振りなどの「非言語」を使い相手に投げたり、相手から受け取ったりすることによって交換し、お互いを分かりあう。

 

つまりコミュニケーション下手とは、相手と意志の疎通を図る、心を通い合わせるのが下手ということ。

 

口下手・口上手=伝える力→一方通行

コミュニケーション=意思疎通→双方向

 

意味合いがだいぶ違います。

 

 

流暢な喋りのアナウンサーの言葉が心に響いたことはありますか?

逆に、たどたどしいながらも心を込めて話したスピーチに心動かされたことはないでしょうか

つまり、「流暢に話す→上手に伝える」と、「話の内容が相手の記憶に残る→心を動かし通い合わせる」はまったく違う要素なのです。

 

 口下手はダメじゃない

口下手とコミュニケーション下手は意味合いが違うということを認識していただいたうえで、口下手であることが全くダメかというと、そんなこともありません。

 

口下手には、メリットもあります。

 

口下手のメリット

・聞き上手になれる

口下手な人は伝える事が苦手であるがゆえ、言葉をあまり発さない傾向にあります。

無駄なことを話さないから、代わりに相手が話をよくする場面が多くなるため、適切な相槌や質問力を鍛えれば聞き上手になれる才能があるとも言えます。

 

・失言が少ない

同じ理由から、言葉を選びに選び抜いて発するので、相手を不快にさせてしまうような失言をあまりしません。

それは相手から信頼を得る事にもつながります。

(失言を避けようとしすぎるあまり口下手になってしまうとも言えますが…)

 

・情報を読み取る力に優れている

口下手な人は話すネタと話すタイミングを探していることが多く、相手の会話や雰囲気から情報を読み取ろうとしています。

場の空気を察する事にも長けています。

 

 

一応、口下手のデメリットも。言うまでもないかもしれませんが

 

・雑談が苦手

口下手な人は、いわゆる雑談下手。

雑談は人間関係の潤滑油であり、仕事の同僚や取引先、または恋人や家族との仲を円滑にする大切な要素です。

雑談が苦手だと、他者と打ち解けづらく仕事や恋愛、家族関係がスムーズにいかなくなってしまうかもしれません。

 

・自己主張ができない

自分の思いや考えを伝えるのが苦手なので、自己主張を上手くできない傾向があります。

自分から進んで人前に出たり、人の輪に入っていったりといった行動を起こすのにも苦手意識が強くなり、「言っても伝わらないし、言わないでおこう…」と引っ込み思案になってストレスを溜めてしまいがち。

また、ものごとを断れず周りに振り回されてしまうことも。

 

・周りに誤解を与える

話すことに緊張して言葉が出てこず、表情が固くなる…

すると、「何か怒ってる?」みたいに周りへ誤解を与えてしまったりすることもあるかもしれません。

無表情でいると無愛想で怒っていると思われてしまいます。

怒っている(と思われている)人の周りには…人は寄ってきませんよね。

 

 

口下手が嫌なら練習して克服すれば良いし、流暢に喋れるようになればそれはそれで自信となります。

 

ただ、先ほども述べたように、自分の考えを伝えることがコミュニケーションでは無いので、『口下手』と『コミュニケーション下手』は関係ないということは覚えておいてください。

 

 

口下手であることを恐れることはありません。

 

口下手は個性、改善するもよし、別を伸ばすもよし。

人間関係で必要なことは、『コミュニケーション上手になる』ことです。

 

 

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